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次世代IPデータ構造化技術

SoLID (STARC open Language for Intention of IP Data)
- ready-to-use IPの実現に向けて -
Last update: 2002/05/27

Overview−概要

IPの再利用とは他人の知識をブラックボックスとして取り込むことである。しかし、IPの機能的・タイミング的動作を把握することなしにIPを利用することはできない。通常、「IPプロバイダが持っている知識」は、「IPの動作仕様書」や「ハードウェア記述中のコメント」といった形でIPユーザに伝えられる。IPユーザはこの仕様書や記述を十分理解しIPを使用するわけだが、このような方法では時間がかかり、かつ機能検証などの網羅性も保証されないため、IP再利用の障害となっていた。

そこで、「IPプロバイダが持っている知識」を、従来のツール操作記述が中心のIP記述から、設計の仕様・設計者の意図の記述を直接表すIP記述へ変えることにより、極力曖昧性を排除したEDAツールが読み込み可能なデータ書式の集合(SoLID: STARC open Language for Intention of IP Data)として定義する。なおかつ、それらデータ書式の標準化を行い、本来のブラックボックス化されたIPによる設計の工期短縮、動作の信頼性向上を実現する。

IPがソフトVC(Virtual Componet)であるときのデータ書式の集合SoLIDは、IPがどのような仕様を持っているかを記述する部分と、どのように実装するかを記述する部分に大別される。
  • IPが本来持っている仕様を記述する部分
    • インターフェース仕様記述
    • テストプログラム記述
  • IPの実装が正しく行われるために記述する部分
    • 設計目標仕様記述
    • ツール操作仕様記述

設計の意図を示すIPデータ構造

インターフェース仕様記述はIPの機能的・タイミング的な動作を表現し、IPを正しくユーザ回路に組み込むためには必須の情報である。インターフェース仕様記述に記載された動作に反する使い方をされた場合、機能検証中に自動的にバイオレーションを検出することができる。テストプログラム記述は、機能検証、タイミング検証を行うための仕組みの記述である。
もう一方は、IPを含む回路(RTL)をゲートレベル、レイアウトレベルにどう変換するかの記述で、設計目標仕様記述はクロック周波数などの実装目標を記述する。ツール操作仕様記述は、合成ツールの操作や回路構造のような設計のヒントを記述する。

インターフェース仕様記述を用いることで、誤った使い方に対しては自動的に警告を出す

Status−現状

2001年度下期

「e」の時相論理記述部分のみを抽出してオープン化、SoLID インターフェース仕様記述のための推奨言語とした。(2002.4) [SoLID Data area ...]
設計目標仕様記述として、論理合成で使用するスクリプトの調査を実施、設計制約記述を「IPの外部条件(Environmental Constraints、例:入力信号の到着時刻や遷移確率)」と「IPの設計目標(Objective Constraints、例:動作周波数やピーク時消費電力)」に分類し、それぞれタイミング、エリア、パワー、それにSIのドメインを、Synopsys社のSDCでカバーされるかを検討した。
SDC (Synopsys Design Constraints) Environmental Constraints Objective Constraints
Timing defined defined
Area defined defined
Power not defined not defined
SI Cross Talk
  • EMI
  • IR Drop
not defined not defined
(incl. Technology Library)
設計目標仕様記述はSDCを中心に、定義されないパワーやレイアウトに対する制約情報の与え方を明確にしていく。

2001年度上期

このうち、第一候補となった「e」について、実設計データを用いた機能仕様記述のための実証実験を行い、機能検証に対する十分な記述能力があることが確認できた。

2000年度下期

要求仕様作成の段階で、インターフェース仕様では「A信号が0から1に変化してから3クロック以内にB信号が0から1に変化する」という、事象間の時間的な関係性を表す時相論理の記述が必須であることが明らかになった。このような時相論理の記述が可能な言語をEDAベンダから提案いただき、AccelleraのFormal Verification Technical Sub Committeesの議論を参考にしながら作成した要求仕様項目の配点表を基に、提案の言語を採点した。
採点の結果、STARCが推奨するインターフェース仕様記述を表現する言語として、Verisity社の「e」と日立製作所の「xOwL」を次の実証実験のフェーズの候補とした。

2000年度上期

STARCメンバー会社各社の機能検査仕様を分析し、検査項目を記述するための要素を抽出。その要素を基にインターフェース仕様記述言語の要求仕様を作成した。(DataエリアにMember Onlyで公開予定)

Future Works−将来

  • ソフトVCのRTLをレイアウトまでSoLIDを用いて変換する実証実験
  • インターフェース仕様記述言語の普及、共通バス向けプロトコルモニタ公開 (AMBA(AHB, APB), PVCI)

Data−データ

General Data