- STARCは、従来からの大学との共同研究、教育、試作支援を共通プログラムの三本柱として継続し、その上に「I. 半導体市場規模の拡大」、「II. 設計価値向上」、「III. 開発効率向上」を選択プログラムの三本柱として研究開発の推進を行います。
活動領域、範囲は設計関連(含むソフト)技術開発、実証のための製品設計、IP設計、ソフト開発および新アプリケーション開拓とします。
またプログラムの目的、目標によって、半導体市場拡大(アプリ連携)、設計価値向上、開発効率向上の3つのカテゴリに分類します。
特に、アプリ連携は新規に取り組む事項であり、半導体ユーザ企業とも連携して、半導体製品の応用分野の拡大を図ります。更にプログラムの幅を広げて、参画の自由度を増やし、非株主会社にも参画の枠を広げています。
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I. 市場拡大のためのプログラム
≪アプリ連携・探索/分析及び先導研究≫(企画部)
- アプリ連携(半導体ユーザ企業)と連携して、半導体製品の応用分野の拡大を図るべく、ニーズ探索/分析を行い、必要とされる半導体製品のための標準化を推進し、新技術提案を行います。分野としては、まずライフイノベーション(ヘルスケア、医療)、グリーンイノベーション(環境)に注力します。
II. 設計価値向上のためのプログラム
≪極低電力回路・システム技術開発≫(研究開発第1部)
- 地球温暖化対策が求められている一方で各種情報機器による消費電力の爆発的増加が予想されており、サーバ、情報端末、家電製品をはじめ、あらゆる電子機器の低消費電力化が必要となっています。このようなGreen of ITと得られた技術を通じてGreen by ITに貢献するため、LSIの消費電力を従来の1/10にすることを目標として、ロジック、メモリ、アナログ、電源、無線の回路・システム技術を開発します。低消費電力化には電源電圧を0.5V以下にまで下げる極低電圧化が有効ですが、ばらつき対策などの課題があります。
- チャレンジングな目標に対して、大学と産学連携のプロジェクトを組み研究開発を推進しています。(NEDOの委託事業)
III-1. 開発効率向上のためのプログラム
≪クールチップデザインプロジェクト≫(研究開発第2部)
- 1. システムLSI解析技術開発(システムLSI設計技術開発室):
- LSIのプロセスが28nm、22nmと微細化が進み、「回路のさらなる大規模化に対応した設計効率向上」、「高速・低電圧化に対応した高精度解析環境の実現」、「28nm以細でのデバイス特性現象の把握と対応」がLSI設計に必須な要素技術であります。この技術開発は今後のシステムLSIビジネスの成否を決めるものであり、先行テクノロジーノードにおけるこれら要素技術を参画会社間でリスクシェアとコストシェアをしながらメソドロジ開発し、業界における国際競争力強化を図ります。
- 2. ミックスシグナル設計技術開発(ミックスシグナル設計技術開発室):
- プロセスの微細化によりアナログ設計期間の長期化が表面化してきています。STARCでは、2009年〜2010年の2年間で、主にレイアウト設計起因による問題点を解決するSTARCAD-AMS(注)を開発・構築し設計期間半減を達成しました。今後は開発対象範囲を拡張し、実設計現場にて求められているレファレンスフローとしてアナログ/デジタル協調設計、リユースのメソドロジを規定し、更なるTAT短縮を実現していきます。
- (注)AMS:Analog-Mixed-Signal
- 3. マルチチップ設計技術開発(マルチチップ設計技術開発室):
- システム要求の高度化とプロセスの微細化に伴い、1チップソリューションの限界が顕在化してきました。More Moore/More than Mooreに備えて実装技術を用いた3D-IC設計技術で新たなソリューションの開発が必須となってきています。STARCでは、3D-IC設計技術に必要な要素技術として、協調プランニングによるネットアサイン技術、解析のためのモデリング技術、LSI/パッケージ/ボードで異なる解析データベースの連携技術を統合した設計メソドロジ技術を開発します。
- 4. EDAツール共同評価(EDAツール評価チーム):
- LSI設計の高度化によりEDAツールの使用が必須となっていますが、新規または改版されたEDAツールを個別に行う事は非効率であるため、STARCにおいて共同評価を行い、評価結果を共有することで評価コストの削減を行います。
III-2. 開発効率向上のためのプログラム
≪HiSIM(注)活用推進≫(研究開発第2部 HiSIM PJ)
- Compact Model Council(CMC)にて正式に標準認定を受けた、HiSIM-HV及び、HiSIM2のモデル改良とモデルの使いこなし手法の検討を広島大学と参画企業と協調して推進します。
- (注)HiSIM:Hiroshima-University STARC IGFET Model
III-3. 開発効率向上のためのプログラム
≪次世代TCADプラットフォーム≫(研究開発第2部 次世代TCADプラットフォーム開発室)
- システム設計からデバイス、製造までを包含した総合的な設計力を強化するために、回路設計技術とデバイス技術を繋ぐ物理シミュレーション技術となる次世代TCADプラットフォームを開発します。
III-4. 開発効率向上のためのプログラム≪STIL標準化推進≫(企画部)
- 半導体メーカとテスタメーカがテストプログラムの標準化で協力することによりデバイステストの効率化を推進します。
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