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Coffee Break


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Last update: 2002/05/27

Coffee break:

 

正五角形の作図のお話。

古いお話で恐縮ですが、私が中学生であったころには技術家庭という科目がありました。

そこで正五角形の作図法を習いました。それをずっと覚えていました。

何年か経って大学に入って教養の授業(科学概論?)でのこと。先生がたずねました。

「正五角形の作図法を知っている人はいますか?」

私は手を上げて中学時代のその知識を披露しました。ところがそれは近似作図法だったのです。恥かしかったのか、くやしかったのか、今でも覚えています。

授業で習った近似的な作図法は確か以下のようなものでした。

このようなイメージ図と近似と指摘されたことは思い出しますが詳しい手順までは確信がないというのが本当のところです。

最近、こどもに買ってあげた本の中に数学者の秋山仁先生が正確な作図法としてこのイメージ図と全く同じものを載せていました。正しい手順は、Aを中心として半径1.5の円を描き垂線との交点をCとするのだそうです。とすると私が大学の授業で答えた作図は近似ではなかったのではないかと。。。。

問題は、正五角形の作図法を本当ににこれが与えていることを証明することです。    

このとき、

となるが、これが1辺の長さが1の正五角形の高さを与えているか?

 

興味のある方は以下に正解を示します。

そもそも作図とは?数学的には定規とコンパスを用いて図形(特定の点、特定の線、特定の多角形、。。)を描くことです。ただし、定規は任意、あるいは作図した点間で決まる直線を引くのみに用い、長さを測るには用いない(目盛りはない)。コンパスは単に任意の半径の円を描くのに用い、コンパスで長さを写し取ることなどには用いない。

すると作図できる点は直線同士、円同士、直線と円の交点となる。直線は1次関数、円は2次関数つまりせいぜい二次方程式の根となります。それをもとにして作図を繰り返してできる点は結局、以下のように平方根と有理演算で書ける座標を持つものとなります。

これは必要条件ですが、逆に十分条件であることも証明されます。

きちんと示すには、単位の長さが与えられたときに、先ずa(整数)=1x aが作図できること。a,b(整数)が与えられたとき、a+b,a-b,a/b,a*bを作図できること。また、が作図できることを示せばよい。(省略)

さて正五角形の作図。円分方程式: の解が上記の型であればよい。

Z=1は360度回転だから除外。

 −>  

Zは0でないから、

括弧内をXとおくと、 ->

結局、Z=1の他にはおよび  cosA=となる角Aを作図すればよい。

 

 

 

 

を用いて、

正五角形の高さ==

これは先の作図法によると一致する。示せます。



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