第68回STARCアドバンストセミナー「ヘルスケア医療向けセンシング・イメージング技術 ~ 最新の研究開発動向と応用事例 ~」を開催いたします。

 社会の高齢化に伴い、ITを活用したスマートなヘルスケアの実現や、先端医療環境の拡充が望まれています。ここで重要性が高まっているのが、人体の生体情報を計測するセンシング技術と可視化するイメージング技術です。
 本セミナーでは、ヘルスケア医療向けセンシング・イメージング技術をテーマとして、最新の研究開発動向と応用事例を解説します。奮ってご参加のほどをお願い申し上げます。

開催概要

名 称 第68回STARCアドバンストセミナー<申込受付中>
ヘルスケア医療向けセンシング・イメージング技術 ~ 最新の研究開発動向と応用事例 ~
日 時 2015年7月9日(木)13:00~18:00
会 場 川崎市産業振興会館(JR川崎駅西口より徒歩8分) 交通案内
配信会場 各株主会社指定事業所内
受講対象者 共通プログラム参画株主会社(*)の社員様限定
受講料 受講料 および セミナーテキスト代 は無料です。
申込方法 受講対象の方はログイン後、こちらよりお申込みください。ログインしていない場合は「このページを閲覧する権限がないか、ページが見つかりません」と表示されます。

<ご注意事項>

  • 初めての方はこちらよりユーザー登録をお願いします。アドバンストセミナーのお申込みはユーザー登録完了の翌日から可能となります。
  • お申込みいただける会場は、川崎市産業振興会館 または 貴社の配信会場です。他社の配信会場では受講できません。
  • 各回毎にお申込みが必要です。
申込受付締切 2015年7月2日(木)15時まで
※定員になり次第、締め切らせて頂きます。
主 催 (株)半導体理工学研究センター 教育推進室
監 修 東京大学 工学系研究科 電気系工学専攻 染谷 隆夫 教授

(*) STARC共通プログラム参画株主会社は、以下の通り。
ルネサス エレクトロニクス株式会社、ローム株式会社、株式会社ソシオネクスト、ソニー株式会社、株式会社東芝

プログラム

時間 テーマ/内容
13:00~13:05 開催挨拶

東京大学 工学系研究科 電気系工学専攻 教授
染谷 隆夫 氏
13:05~13:55 第1章「総論&フレキシブル医療デバイス」

東京大学 工学系研究科 電気系工学専攻 教授
染谷 隆夫 氏

 ビッグデータやモノのインターネット(IoT)など情報通信技術の目覚ましい発展に伴い、実空間でさまざまな情報を計測する新しいセンシング技術が重要性を増している。特に、人間の生体情報を計測する技術の研究開発が活発に進められている。その結果、腕時計型のウェアラブルデバイスを装着しただけで、日常的な活動中に脈波が簡単に計測できるようになりつつあるなど、生体情報計測は目覚ましい発展を遂げている。
 人間の運動や生体情報を精度良く電子的に計測するためには、センサや電子回路を計測対象に近づける必要がある。特に、センサを測定対象に直接接触させることによって、計測の信頼性を改善することができる。ところが、従来のエレクトロニクスは、シリコンを中心とした硬い電子素材で作られてきたため、硬い電子部品を生体に直接接触させた場合、装着時の違和感などが問題となってきた。また、硬いデバイスが、生体のダイナミックな運動と干渉するなどの問題もあった。
 こうした背景の中、高分子フィルムやゴムシートなど柔らかい素材の上に電子部品を形成する技術が盛んに研究開発されるようになった。柔らかい電子素材で人との親和性が高いエレクトロニクスを実現することによって、エレクトロニクスの活用範囲が格段に拡大するであろう。我々は、有機デバイスの大面積・軽量性・柔軟性を生かして生体との親和性を高め、侵襲度の低減とセンシングの高感度化・高信頼性化を実現しようとする試みを開始した。軽量性と柔軟性の視点から、有機デバイスの生体情報センシング応用を目指した研究の最前線を紹介する。

14:05~14:55 第2章「CMOSイメージセンサをベースとする生体埋め込みセンシング技術」

奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学研究科 准教授
徳田 崇 氏(講演者)
奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学研究科 教授
太田 淳 氏

 専用設計のCMOSイメージセンサをコアとして、独自の機能パッケージングによって実現する生体埋め込みセンシングデバイスについて解説する。
 CMOSイメージセンサは高い分解能で光および電気による2次元計測を行うことができ、オンチップセンシングのプラットフォームとして優れた特性を備える。また、設計の工夫により、幅や長さが1mmを切るようなサイズのセンサを実現することも可能である。
 CMOSベース埋め込みデバイスでは、CMOSチップ設計だけでなく、デバイス構造やパッケージングプロセスも重要となる。特に幅や厚さなどの制約の中で、高い防水性と生体適合性を両立する工夫が必要である。
 本講演では、①オンチップ脳機能イメージング、②埋め込み型グルコースなど、我々が開発した技術について紹介しながら、CMOSベース生体埋め込みセンシングデバイスに関連する技術的課題や解決の方法、将来像などについて論じる。

15:05~15:55 第3章「Brain-Machine Interfaceにおける神経信号計測技術」

情報通信研究機構 脳情報通信融合研究センター 主任研究員
鈴木 隆文 氏(講演者)
情報通信研究機構 脳情報通信融合研究センター 主任研究員
安藤 博士 氏

 Brain-Machine Interface (BMI)とは、生体の神経系から計測した信号から運動意図情報などを抽出して義手などの外部機器の制御に利用する技術であり、脳・脊髄の損傷や上肢・下肢の切断・麻痺等によって失われた運動機能を再建する技術として近年注目を集め、大きく発展している。その発展の原動力となったのは神経電極をはじめとした多点神経信号の計測および解析技術であるが、一方でこれらの技術はBMIの臨床応用の実現にあたってのボトルネックにもなっている。本講演では、BMIにおける基盤技術である神経信号計測技術について、まず神経信号の発生原理、計測原理、及び理想的な神経信号計測デバイスについて解説した後に、様々な種類の神経信号計測デバイスについて現状と課題を紹介する。また、計測した神経信号を体外へと無線で通信する技術もBMIの臨床応用にあたり必要不可欠であり、こうした技術の現状と課題についても触れる。

16:05~16:55 第4章「生体イメージング ~マルチスペクトル・イメージングの動向~」

オリンパス株式会社 技術開発部門 画像技術部 部長
菊地 奨 氏

 3原色で構成されるカラー画像技術がヒトの色覚をモデル化した心理的な色彩学に由来するのに対し、分光情報に基づいて画像を構成する技術がマルチスペクトル・イメージングである。この技術は本質的に光学物理現象の画像センシングであり、ビッグデータ解析につながるセンサネットワークを構成する上で重要性が高まると予測される。
 期待される訴求効果としては、さまざまな生体現象の検出・可視化、僅かな色の違いの高性能な識別、色情報の均質化、あるいは環境に依存しない忠実な色再現など多岐に渡る。市場としては、健康・医療をはじめ産業、民生まで広い分野への適用が考えられるが、特にデジタル病理診断への応用を想定した具体事例を紹介する。
 この技術が普及するためには、共通基盤技術を整備することが課題である。カラー画像では広く普及している撮像デバイス、画像フォーマット、符号化技術とそれを実現する半導体デバイス、画像管理ソフトウエアなどが当技術分野では普及しておらず、事業化を推進する際のボトルネックとなっている。一方で国際的な医療画像の色標準化の議論から当技術への関心が高まりつつあり、産業化が加速する予兆と見ることもできる。
 そのような最新の技術と市場形成に向けた動向を紹介する。

17:05~17:55 第5章「診断医療に求められる半導体バイオセンシング技術」

東京大学大学院 工学系研究科 マテリアル工学専攻 准教授
坂田 利弥 氏

 生体機能は様々なイオン挙動と深く関わりがあり半導体原理に基づくバイオセンサはそのイオンの電荷を簡便に計測できる。
 移植を必要とする細胞の評価では生殖補助医療のように体外受精卵の評価を必要としその品質は代謝活性に左右される。半導体バイオセンサは乳酸や二酸化炭素などの代謝産物に基づく水素イオン濃度を容易に計測できる。すなわち、体外受精卵の状態に応じた水素イオン濃度を計測することにより非侵襲的に移植前診断を可能とする。また、糖尿病患者が日々使用するグルコースセンサは採血し侵襲性があるため採血フリーでの血糖値管理が求められる。採血フリーでの糖濃度の計測を実現するには汗・涙・唾液などの生体液中の糖濃度の変化を計測する方法が提案できる。しかしながら、これら生体液中の糖濃度は血液中と比較し低濃度でありその計測は容易ではない。そのため、糖のような低分子であってもイオン固有の電荷変化を誘導することで半導体バイオセンサにより高感度に生体液中の糖濃度を計測する。さらに、半導体技術は素子の集積化を得意とする。すなわち、半導体バイオセンサは多検体を同時に並列計測できる利点を有する。このことは血液中にある多数の細胞から数少ない転移がん細胞を見つけ出し早期がん診断を実現するだろう。
 以上のように、本講演では診断医療に求められる半導体バイオセンシング技術について概説する。

※講演内容は変更になる場合があります。
※セミナーテキストに掲載できないスライドがある場合があります。

お問い合わせ先

(株)半導体理工学研究センター 教育推進室
STARCアドバンストセミナー事務局